北海道で働く獣医師。 馬のせり・セールの提出資料であるレポジトリー(四肢のレントゲン画像と上部内視鏡動画)に関する情報を中心に更新中。
2020-07-06T21:34:00+09:00 2020-07-06T12:34:28Z
運動器疾患 整形外科 跛行
まとめ 馬の腰ふら(脊柱狭窄による運動失調)に対してプレート固定による頚椎固定術は有効 プレートはLCPが適切 これまでのバスケットを用いた関節固定術に変わる新しい術式となり得る はじめに 馬の腰ふらは1歳馬で多く認められる疾患の1つです。 頚椎...
2020-05-21T07:07:00+09:00 2020-07-06T21:57:46Z
X-ray所見 サラブレッド 外科手術 骨嚢胞 論文 跛行
はじめに 今回は脛骨近位の骨嚢胞(ボーンシスト)についての論文を紹介したいと思います。 脛骨近位の骨嚢胞に遭遇することは稀であり、私自身もこれまでに数例のみしか経験がありません。 しかし、近年、大腿骨骨嚢胞の症例は増加しつつあるように思います...
2020-05-09T07:31:00+09:00 2020-05-25T22:02:31Z
外科手術 論文
はじめに 顔面骨折は馬ではよく認められる骨折の1つです。 僕らの診療エリアでは当歳馬、1歳馬で特に多く認められることが多いのが特徴です。 ただ、顔面骨折に関する論文は多くはないように思います。 今回は、その少ない論文の中から、オーストラリアの大学から発表された論文を...
2020-03-30T21:10:00+09:00 2020-03-30T12:10:48Z
1歳馬 X-ray所見 サラブレッド レポジトリー 種子骨
はじめに 久々にレポジトリー の論文を紹介します。 今回、紹介する論文は1歳時の近位種子骨のX-ray所見と将来の繋靭帯脚部の損傷の関連について検討しています。 以前の記事で も近位種子骨の線状陰影について記載しています。 この線状陰影はレポジトリーで注目されることが...
2020-03-28T21:01:00+09:00 2020-03-28T12:01:59Z
骨嚢胞
過去のボーンシストの記事 で紹介しているように、過去の論文からは10mm未満の小さな大腿骨骨嚢胞の場合、跛行の原因とならない可能性が高いことが明らかとなっています。 妙中ら(2017)の報告では10mm未満の大腿骨骨嚢胞が認められた1歳馬を追跡調査し、この骨嚢胞が跛行の原因と...
2020-03-25T21:15:00+09:00 2020-03-25T12:15:41Z
外科手術 腕節
はじめに 手根骨の板状骨折はほぼ第三手根骨に認められます。 しかしながら、ごく稀に第四手根骨などの他の手根骨で板状骨折が認められるケースが存在します。 第四手根骨の板状骨折について調べてみると、非常に古い論文ですが、第四手根骨の板状骨折の症例報告がありました。 今回は...
2020-03-23T21:29:00+09:00 2020-03-23T12:30:04Z
Transfixation pin casts 運動器疾患 外科手術 整形外科
はじめに Transfixation Pin Cast についての論文紹介です。 これまでに 「馬のTransfixation Casting」 「馬のModified Transfixation Pin Cast」 について紹介しました。 今回はTransfix...
2020-03-22T20:59:00+09:00 2020-03-22T11:59:29Z
難産 繁殖 繁殖牝馬
はじめに 繁殖シーズンも深まり、すでに何例かの馬の難産症例に遭遇してます。 先日は破水から1時間経過しても娩出されない難産症例が来院。 往診で診察した先生からは、 「胎子の後頭部しか触れない」 との情報です。 枠場での検査 来院時の枠場での触診では、想定よりも...
2020-03-21T21:42:00+09:00 2020-03-21T12:42:45Z
はじめに 前回の Transfixation castingの記事 に続いて今回はModified Transfixation Pin Castについての論文を紹介してみたいと思います。 今回、紹介する論文は下記の論文です。 Rossignol, F., Vitte, ...
2020-03-18T20:24:00+09:00 2020-03-18T11:24:27Z
運動器疾患 整形外科 論文
はじめに Transfixation Pin Cast については 過去の記事 でも触れています。 今回は馬でのTransfixation Pin Castについての論文を紹介しようと思います。 今回、紹介する論文は Lescun, T. B., McClure, S...
2020-03-12T06:59:00+09:00 2020-03-11T21:59:37Z
牛
はじめに 牛の骨折治療についての臨床獣医での特集論文3本目です。 「牛の長骨骨折の基礎」 「牛の骨折のX線画像診断」 に続いて今日ご紹介するのは、 「牛の全身麻酔」になります。 今回取り上げるのは、酪農学園大学、山下先生によって書かれた 『より安全...
2020-03-05T08:15:00+09:00 2020-03-04T23:15:01Z
X-ray 牛
はじめに 牛のX線検査画像に関する情報は少ない。このため、多くの牛臨床獣医師にとってどのような撮影方法でX線検査を実施するのか不明な点が残っていると思う。 過去には 「牛の感染性関節炎とX線画像診断」 という論文をこのブログでも紹介しています。 今回、ご紹介する「骨...
2020-02-19T21:25:00+09:00 2020-02-19T12:25:36Z
外科手術 牛 整形外科
はじめに 牛の骨折治療に関する記述は多くはないと思っていましたが、 臨床獣医という雑誌で2018年に『牛の骨折治療のABC』という特集が組まれていました。なかなか興味深い記事だったので前後編、全てで6人の先生により執筆されたこの特集を紹介してみたいと思います。 まず、今...
2020-02-11T19:02:00+09:00 2020-02-11T10:02:05Z
運動器疾患 感染症 跛行
はじめに 感染経路が明らかにならない感染性関節炎、腱鞘炎、そして滑膜炎に遭遇する機会は多いと思っていましたが、それはどうやら私が生産地で診療を行う獣医師だからのようです。 確かに外傷性ではないこれらの感染性疾患は当歳でもっとも頻繁に遭遇しています。 そして、次に1歳馬で...
2020-02-05T22:28:00+09:00 2020-02-05T13:28:13Z
1歳馬 レポジトリー 内視鏡検査
はじめに 喉頭蓋エントラップメントは1歳馬で認められることがある上部気道疾患の1つです。 米国のセールでは喉頭蓋エントラップメントが認められる1歳馬はセールへの上場ができないもセールもあると聞いたことがありますが、国内のセールではそうした制限はないと記憶しています。 下記...
2020-02-05T07:23:00+09:00 2020-02-04T22:23:42Z
関節鏡手術 整形外科 論文
はじめに 第三手根骨の板状骨折は育成馬、競走馬で認められる疾患です。第三手根骨が近位から遠位に到るまでの骨折を指しており、競走復帰まで長期間の休養が必要となります。 3.5mm皮質骨蜾子を用いて関節鏡下で内固定手術を実施するのが現在もっともスタンダードな治療方法です。 保...
2020-01-30T07:30:00+09:00 2020-01-29T22:31:38Z
画像診断 外科手術 関節鏡手術 球節 論文
はじめに 第三中手骨矢状稜遠位の骨軟骨病変は1歳馬のレポジトリーでは、背→掌方向の撮影で認められる所見の1つです。 この所見が引き起こす主な臨床症状は球節の腫脹になります。 米国のレポジトリーでは、前肢球節の屈曲外→内方向のX-ray画像を提出する必要があります。第...
2020-01-13T21:11:00+09:00 2020-01-13T12:11:43Z
運動器疾患 外科手術 論文
はじめに 馬のサラピン(Thoroughpin)は1歳馬をはじめ、2歳馬 、現役競走馬でも認められる臨床症状です。このサラピン (Thoroughpin) は 深屈腱腱鞘 (Tarsal Sheath; 正確にはlateral digital flexor tendon sh...